2018年02月27日

MBO/MEBOの仕組み

1.MBO/MEBO(MBO)のねらい

MBO(Management Buyout)とは、経営者による自社株式取得による自社の買収をいい、MEBO(Management and Employee Buyout)は、経営者に加え自社の従業員と共に自社株式取得による自社の買収をいいます。
経営陣等が自社株式を買収できる程の潤沢な資金を有していることは稀ですので、通常は投資ファンドや金融機関から金銭的なサポートを受けて実行します。
MBOの実施目的は様々ですが、例えば、オーナー企業における後継者問題や上場企業における現経営陣による自社株買収が典型です。

2.MBOのポイント

(1)事業の安定性

資金出してである金融機関の観点で考えると対象企業がMBOの投融資対象になり得るのかの一つの判断材料としては、当該企業に安定したキャッシュフロー創出能力があるのか否かがポイントになります。
上記の通り、通常、経営陣等が株式取得に要する資金を全額負担することはないため、どうしても外部資本が多額になるケースがあります。有利子負債が多額になる分、金利負担が通常よりも高くなり、調達資金の返済負担も重くのしかかります。
そのような事業環境に耐えうるだけの安定した事業を営んでいることが大変に重要となります。

(2)株式価値(企業価値)の妥当性

売り手であるオーナーと買い手である経営陣等においては明らかに利益が相反する関係となります。
例えば、買い手である経営陣等の観点では株式価値はより小さい方が資金調達負担も軽減されるためより株式価値を下げる誘因が働きます。売り手であるオーナー側すればできるだけ高く株式価値を算定したいため、事業の将来性をより楽観的に考える誘因が働きます。このためMBO実施の検討段階に入ると現経営陣等とオーナー企業間で激しい対立が起きることも考えられます。
当事者間で合理的な着地点を見出すのは難しい局面も多々あることから、一連の交渉プロセスや手続を第三者の専門家に依頼することで、スムースにプロセスを進めることができますし、これまでの良好な関係も崩さずに済むなど、メリットは大きいです。

3.スキーム

(1)手続の流れ

MBOの実施スキームに正解はありませんが、対象企業の株式を買収するための会社(SPC)を設立するのが一般的です。
一般的な流れは以下の通りとなります。

  1. 経営陣等がSPCを設立
  2. SPCが株式取得に必要な残りの資金を外部金融機関から調達
  3. 経営陣等の出資金と外部より調達した資金を使ってオーナーから株式を取得
  4. 株式取得後はSPCが対象企業の株主となり、SPCと対象企業の合併を実施しMBOが完了

(2)スキームのポイント

  • 経営陣等は株式取得前ということで株主権がないため、対象企業を使って株式取得資金を確保するのは手続的に煩雑なためSPCを設立します。
  • 外部金融機関はあくまでも対象企業のキャッシュフロー創出能力に依拠して資金を拠出するため、SPCと対象企業を合併することで資金提供先がSPCから対象企業の事業に直接切り替えることができます。
  • SPCが100%対象企業の株式を取得することで対象企業とSPCで完全なる支配関係が成立した後に合併となることから、税務上は適格合併として資産調整勘定等(いわゆる税務上ののれん)の償却処理は不要となります。
  • 他方で、会計上では、株式取得資金と対象企業の資産負債(純資産)との価額に差がある場合にはのれんとして扱われます。
  • 従い、税務と会計でのれんの取り扱いが異なる状況が発生しますので留意が必要です。

事業承継・M&Aの相談事例

2019年02月15日 13時06分(匿名さんの相談)

組織再編の一環で新設分割を企図します。新設分割計画書に記載する新会社の成立日ですが、例えば、3月31日が成立の日とすると、通常の会社設立と同じような手続、例えば、会社設立の前に、公証人による定款認証手続が必要になったりするのでしょうか?

2件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります
2019年02月02日 08時42分(ウッチさんの相談)

一般論で構いませんが、M&Aの実施にあたり仲介会社を通じて行うとどの程度の手数料がとられるものでしょうか。実は仲介会社を通じてM&Aの実施を検討している先があるのですが、手数料が少しお高い印象の提案を受けたものでして。

1件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります
2019年01月18日 12時07分(I.Wさんの相談)

お世話様です。M&A実施における株式評価手法の教科書でよくでてくる純資産法について、実務的にはよく用いられる手法なのでしょうか?どんな場面であればフィットするような手法なのでしょうか?

2件の書き込み/ 2名の士業・コンサルタントが回答
2019年01月11日 07時45分(I.Wさんの相談)

M&Aの株式評価でDCF(ディスカウンテドキャッシュフロー)法を用いた場合にリスクフリーレートの算定が必要になるかと思いますが、一般的には国債の利回りを使うと聞きます。国債の利回りといっても様々ですが、どの期間が妥当でしょうか。

2件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
2019年01月10日 12時10分(I.Wさんの相談)

M&Aの株式評価の際に算出するNet Debt(ネットデット)は通常の借入金に将来の退職金支払い債務(退職給付引当金)を加算し、そこから現金預金を差し引けばいいのでしょうか。

2件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります

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