在庫管理の重要性

2018年03月17日

1.在庫管理とは

在庫管理とは、取り扱っている商品や製品等を「在庫」として、その情報と現物を適切に管理することであり、企業経営において在庫管理は非常に重要なことです。在庫管理が徹底して行われていない場合、損益計算書上では利益は出ているのにもかかわらず、不適切な在庫管理が原因で資金が足りずに倒産することもあります。
「在庫」とは単に製造前の原材料・部品や、販売前の商品や製品を指す言葉だけではなく、言い換えるならば、「在庫」とは現金化を待っているモノとも言えます。たとえば、ある商品を仕入れた場合、それは「在庫」となり管理されますが、同時に現金化を待っていることにもなり、企業は「在庫」を販売することで利益を得ることができ、従いいかに効率良く在庫を現金化するかが重要となります。

2.在庫の管理方法

在庫の管理方法として、通常、仕入れた商品や原材料・部品を、ロケーション管理と呼ばれる方法で管理します。「ロケーション管理」とは、特定の商品等を保管する場所を決め、ルールに従って管理することで、適切な在庫管理を実現する方法となります。商品等の保管場所を決めておかないと、どこに何の商品等があるかが分からなくなってしまうため、データ上の「在庫」と現物が合わなくなってしまったり、受注に対して迅速な出荷対応ができなくなります。
一方、どこに何の商品等があるかがわかっていれば、データ上の「在庫」と現物を突き合わせたり、迅速な出荷対応ができるようになるので、こうした「ロケーション管理」は効率的な在庫管理を推進するための1つの管理手法となります。

それ以外にも下記のような一連の業務も在庫管理にあたります。

①受入・検査・検収
 ↓
②返品処理
 ↓
③出庫と返庫(製造への支給、製造からの返品)
 ↓
④期限切れ在庫の処理
 ↓
⑤棚卸(実在庫数の確認)
 ↓
⑥製品入庫・保管
 ↓
⑦発送など

3.在庫管理の重要性

在庫管理を疎かにすると、下記のようなことが起こることもあります。

  • 顧客ニーズに対して在庫不足(欠品)が生じると販売機会の喪失、つまり売上向上の機会がなくなる
  • 製造前の原材料や部品の欠品は、製造停止に追い込まれる
  • 在庫が過剰になると保管コストが発生したり、倉庫のスペースを圧迫する
  • 売れ残りを避けるために価格を下げて乱売を行ったりすれば、利益を圧迫する
  • 在庫は会社の資金で購入しているため資金回収できるまでの間、資金繰りを悪化させる

このように在庫管理が不十分な場合には、販売機会喪失による売上向上機会の減少、利益の低減、資金繰りの悪化を招くことになるので、適切な在庫管理が重要となります。

4.在庫管理のポイント

①在庫管理のルール化と徹底

在庫管理のルール化とそれを現場に徹底することが重要であり、単に在庫管理ルールを定めるだけでなく、作業手順書などを作成し、在庫管理をどのように行えば良いのかを明示する

②棚卸を短い間隔で実施

実地棚卸はなるべく頻繁に行うことが重要であり、在庫が合わなかった場合、その原因を特定し、やり方を変更する

③連携の取れた在庫管理システム

調達管理システムや販売管理システム、生産管理システムなど、在庫管理に関わる基幹業務全般と連携の取れた在庫管理システムを導入する

5.まとめ

このように在庫管理は仕入・製造・販売の全てに関係し、さらに利益及び資金繰りにも影響するために、企業経営において重要な管理項目となります。しかし、きちんと在庫管理が行えている会社もあまり多くはありません。
利益・資金繰りに直結する大事な管理テーマですので、そのまま放置せずに、自社単独では対応しきれないと判明した場合には、外部の専門家なども活用しながら適切な在庫管理を行える体制を早期に作っていきましょう。

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私は、会計事務所に20年弱勤務したのち、税理士資格取得の上、独立開業の道をたどりました。特に経営分析には多少なりとも自信はあります。