2018年03月24日

IFRSの基本

1.IFRSとは

国際財務報告基準(IFRS)とは、ロンドンを拠点とする民間団体である国際会計基準審議会(IASB)が設定される会計基準をさします。
国際会計基準(IAS)は、IASBの前身である国際会計基準委員会(IASC)によって設定された会計基準であり、国際財務報告基準(IFRS)は、国際会計基準(IAS)を含む総称として広義で用いられることもあります。
「国際的に統一された会計基準」づくりを目指して始まり、2005年にはEU域内上場企業に適用義務化され、現在は120ヵ国以上で採用されており、今後も広がっていくといわれています。
現在、大きな資本市場の国では米国と日本だけ導入されていないので、世界中からこの動向が注目されており、日本も当初は2015年に上場企業にIFRSを強制適用する予定でしたが、震災の影響や米国の対応遅れなどから2015年の強制適用はなくなり、強制適用時期が不透明な状況になっています。

2.IFRSの特徴

①原則主義

「原則主義」とは、解釈指針の他に詳細な規定や数値基準がほとんど示されていない会計主義のことであり、そのため自由度が高くなり、解釈の根拠を外部に明確に示す必要性があるため、大量の注記が要求されます。これに対して日本基準は、「細則主義」といわれ、会計基準や解釈指針、実務指針等、細かく規定(数値基準等)が定められています。

②資産負債アプローチ(貸借対照表重視)

「資産負債アプローチ」とは、資産と負債の差額から企業価値を開示することを目的とし、投資家や債権者が必要としている企業価値を評価する情報として、将来キャッシュフローの現在価値を重視する考え方となります。一方、日本では、「収益費用アプローチ」から期間損益を重視する考え方となります。

③グローバル基準

グローバル基準とは、各国の独自性も加味せず、議論や定義も英語で行い、言語差異を防ぐ工夫をしています。

3.IFRS導入によるメリット

①経営管理の強化

海外子会社からの財務情報がIFRS基準に統一することにより、各社の経営状況を本社と同じ基準で把握することができる

②会計処理の簡素化

海外子会社が作成する財務情報が本社の会計基準と同一になるため、会計基準差異による財務情報修正がなくなる

③海外企業との業績比較可能性

IFRSを採用している企業であれば、国内外関係なくグローバルに、同業他社との財務比較ができる

④海外投資家への説明容易化

海外投資家がいる場合、会計基準差異による説明責任がなくなり、コスト削減ができ、資金調達も円滑化される

4.IFRS導入によるデメリット

①決算業務の複雑化

「原則主義」であるため注記情報が大量となり、「特定会社」でない企業は日本基準による財務諸表も作成が必要

②IFRS導入にかかるコスト

IFRS基準への移行に掛かる外部アドバイザー費用、追加監査コスト、業務・システム対応にかかるコストが増加

③会計基準の解釈

「原則主義」であるため、各企業による会計方針の策定や会計処理に対する説明責任があり、会計処理の選択を合理的に実施する社内体制とルール作りが必要

5.まとめ

日本においてはまだIFRSの強制適用は確定していません。一部の上場企業の大手企業においてはその適用を原則として運用をスタートしているところもありますが、その適用社数はまだまだ少ないです。
特に経営資源に限りのある中小企業にとってはその導入を本格検討する日はまだもう少し先になりそうです。

財務会計・管理会計の相談事例

2019年03月17日 18時22分(Mikanさんの相談)

これまで外部にアウトソースしていた経理業務をこの度社内に内製化いたしました。ただ、経理知識を体系的に学んだことのない子が業務に従事しているため、その子のモチベーションアップとスキル向上・社内の業務生産性の向上を期待することを目的に、簿記2級、1級取得のための外部予備校の授業料を会社経費で捻出したいと考えています。また、経理のみならず、労務関連の外部研修(有料)などの勉強会にも積極的に参加させ...

3件の書き込み/ 2名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります
2019年03月10日 10時10分(匿名さんの相談)

昨年度に会社を立ち上げ法人税・住民税・事業税などの諸税金を今年度に支払いました(昨年度に係る申告を今年度に行い納付)。このうち事業税については税務上の経費にできると聞きましたがどのようなことでしょうか?昨年度の決算書(損益計算書)には法人税・住民税・事業税は税引前利益の後で計上しています。また損益計算書に計上するのでしょうか?知人の税理士に聞いたのですがよくわからずこちらでご質問させていただ...

1件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります
2019年02月17日 09時31分(むーんさんの相談)

私は青色中小企業者の管理部門に所属しています。申告対象となる減価償却資産について少し混乱しているのでご指導いただきたいです。

【前提】
当社は10万以上20万円未満の減価償却資産は原則3年償却(一括減価償却)しています。他方、一部の30万円未満、かつ、10万円~20万未満の工具器具備品については例外的に少額減価償却資産として一時に損金処理しているものもあります。

【ご質問】...

1件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
2019年02月22日 13時19分(A.Wさんの相談)

退職金規定の導入を考えています。従業員のモチベーションや採用にあたってポジティブに働くものと現時点では思慮しています。ただ退職金規定を導入することによる退職給付引当金の計上について懸念していて(利益が下がる)、退職給付引当金を計上しなくてもいいような施策はないものでしょうか?税金上も損金に落ちないため引当計上はメリットを感じません。

1件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
2019年02月10日 11時18分(匿名さんの相談)

先日起業しまして事業に必要なPC(15万円)を購入しました。購入と同時にセキュリティソフトやOfficeソフトを購入しました。当社は青色申告法人としての届け出を提出しましたので、PCは30万円未満の少額減価償却資産として費用処理できると理解しております。他方、セキュリティソフトやOfficeソフトもPCの一部を構成するものとして少額減価償却資産として費用処理するものでしょうか。ソフト2つで1...

1件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
ベストアンサーがあります

財務会計・管理会計の相談回答で最近ベストアンサーを獲得

中小企業診断士
東京都
弁護士と連携し、「事業の発展に向けたアドバイスが出来る」法律顧問業務を提供してまいります。
法律問題における弁護士のサポート・事務所の経営分析や決算作業等の総務全般を主な業務としていますが、法律顧問をご依頼いただいているお客様に対しては顧問...
東京都 台東区台東1-38-9
公認会計士
税理士
宅地建物取引士
東京都
中小企業から大企業まで組織力による幅広いサポートが可能です。
2010年に独立後、これまでに中小企業から大企業まで幅広い業務を提供して参りました。弊社は業務範囲を明確にすることや、不要なサービスを削減す...
公認会計士
税理士
ITコンサルタント
東京都
ITを駆使して、あなたのビジネスに伴走いたします。
ITに非常に強い公認会計士・税理士です。ビジネスにおいてITをより活用することによってあなたのビジネスを効率よくすることができます。
東京都 大田区田園調布2−9−5
公認会計士
税理士
行政書士
東京都
法令に準拠し、誠実に対応いたします。
平成22年、公認会計士試験合格後、個人事務所等で、会社法監査・公益法人監査・学校法人監査等を経験しながら、税理士の父親のもとで税務業務を行ってきまし...
税理士
熊本県
会社設立、農業、介護の事業お手伝いをさせてください!
私は、会計事務所に20年弱勤務したのち、税理士資格取得の上、独立開業の道をたどりました。特に経営分析には多少なりとも自信はあります。