2018年04月04日

新株予約権の基本

1.新株予約権の評価手法

ストックオプション含む新株予約権の評価においては株式価値や企業価値の評価手法とは異なる手法で行われるのが一般的です。
新株予約権はいわゆる新株取得の権利が付与されたものですので、権利を行使する場合もあればない場合もあるということで、いわゆるオプション評価が必要となり、株式価値や企業価値の評価モデルとは異なる手法が採用されるのが一般的です。
代表的なオプション評価モデルには、二項モデルやブラックショールズモデル、モンテカルロ・シミュレーション、があげられます。

2.会計処理

①権利確定前(新株予約権付与~権利確定日前)

株式報酬費用××/新株予約権××

新株予約権は新株予約権付与日(≠ 新株予約権行使時)から会計処理することが求められますので留意が必要です。新株予約権の権利行使前における費用計上額は、新株予約権の公正な評価額のうち、対象勤務期間を基礎とする方法その他合理的な方法に基づき当期に発生したと認められる額を費用計上します。

②権利確定時

株式報酬費用××/新株予約権××

権利確定日までに費用計上すべき額とすでに費用計上された累計額とに差額が生じた場合には、権利確定日の属する期の損益に計上します。

③権利行使時

現金預金××/資本金××
新株予約権××

払込金額と権利行使に対応する新株予約権の合計額を資本に振り替えます

④権利失効時

新株予約権××/新株予約権戻入益××

権利失効した新株予約権はその属する期の特別利益に振り替えます

3.税務処理

税務上は、新株予約権発行会社と新株予約権取得者において税制適格の場合と税制非適格の場合とでその取扱いが異なります。

<発行会社>

  1. 税制適格
    特に必要となる処理はありません
  2. 税制非適格
    新株予約権取得者において給与所得等を認識してた年における期間において新株予約権の対価に相当する費用を損金算入します

<新株予約権取得者>

税制適格と税制非適格でその取扱いが異なり、具体的には新株予約権行使時点と権利行使後に引受けた株式売却時点における取扱いが異なります。


新株予約権付与新株予約権行使時株式売却時
税制適格非課税非課税譲渡所得(3)-(1)
税制非適格非課税給与所得(2)-(1)譲渡所得(3)-(2)

(1)新株予約権権利行使価額 (2)新株予約権行使時の株価 (3)株式の売却価額

税制適格要件

付与対象者自社または50%超を直接間接に保有する会社の取締役・従業員
所有株式数発行済み株式の1/3を超えない
発行形態無償
権利行使期間付与決議の日後2年を経過した日から付与決議の日後10年を経過するまでの間
権利行使価額締約締結時の一株当たり価額以上
権利行使価額の制限権利行使価額が年間1200万円を超えない
譲渡性譲渡禁止

ストックオプションの相談事例

2018年05月05日 20時21分(T.Oさんの相談)

税制のルールが変わったようですが背景はなんでしょうか?

1件の書き込み
2018年03月26日 04時14分(匿名さんの相談)

当社はベンチャー企業です。
優秀な人材確保のためにストックオプションを設計したいと思っていますが、どのような方にその設計をお願いすればいいのでしょうか。

4件の書き込み/ 1名の士業・コンサルタントが回答
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